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オーダーコートを作ろうと思っても、チェスターやステンカラー、アルスターなど、聞き慣れない名前が並ぶと迷ってしまいます。見た目の好みだけで決めると、普段のスーツに合わせにくかったり、着る機会が少なくなったりするかもしれません。
大切なのは、先に「どこで、何の上に着るか」を決めることです。この記事では、代表的なオーダーコートの種類と印象の違いを整理し、生地やサイズを選ぶポイントまでわかりやすく紹介します。
オーダーコートは着る場面から種類を選ぶ

最初の一着なら、仕事中心の人はチェスターコートかステンカラーコートから検討すると選びやすいでしょう。どちらもスーツになじみやすく、色や生地を控えめにすれば長く使えます。
休日にも着たい場合は、少しゆとりのあるステンカラーコートやアルスターコートも候補です。クラシックな装いが好きなら、ポロコートも選択肢に入ります。
| 主に着る場面 | 選びやすい種類 | 見た目の傾向 |
|---|---|---|
| 仕事・式典 | チェスターコート | 端正でドレッシー |
| 仕事・普段使い | ステンカラーコート | すっきりして合わせやすい |
| 休日・ジャケットスタイル | アルスターコート、ポロコート | クラシックで存在感がある |
| 雨の日・春秋 | トレンチコート | 軽快で機能的 |
| 休日中心 | ピーコート | 丈が短めで活動的 |
いつも着る服も思い浮かべてください。スーツの上に着るのか、ニットやジャケットにも合わせるのかで、必要な丈やゆとりが変わります。
オーダーコートの代表的な種類と特徴

オーダー店で扱うデザインは店舗によって異なります。ここでは、比較的よく見られる種類を、形が近いものに分けて紹介します。
| コートの種類 | 襟・首元 | 前合わせ | 丈の傾向 | 見た目の特徴 |
|---|---|---|---|---|
| チェスターコート | ジャケットに似た上襟とラペル | シングルまたはダブル | 膝前後 | 縦のラインが強く、端正でドレッシー |
| ステンカラーコート | 後ろが高く、前に向かって低くなる襟 | ボタンが隠れる比翼仕立てが多い | 膝前後 | 装飾が少なく、すっきりしている |
| アルスターコート | 大きな襟と浅めのVゾーン | ダブルが中心 | 膝前後 | 上半身にボリュームが出て、重厚に見える |
| ポロコート | 幅があり、存在感のある襟 | ダブルが基本 | 膝前後 | 大きなポケットや袖口の折り返しがあり、クラシックでスポーティー |
| トレンチコート | 開いても閉じても着られる大きめの襟 | ダブルが中心 | 膝前後 | ベルト、肩章、雨よけなどの装飾が多く、機能的 |
| ピーコート | 首元まで閉じられる幅広の襟 | ダブルが基本 | 腰から太もも付近 | 丈が短く、大きなボタンが目立つ。活動的でカジュアル |
チェスターコート|スーツに合わせやすい定番

チェスターコートは、ジャケットの着丈を長くしたような形です。上襟とラペル(下襟)があり、縦の線がすっきり見えます。
端正な印象があるため、ビジネススーツや式典の装いと好相性です。前合わせはシングルとダブルがあり、シングルはすっきり、ダブルは重厚に見えます。
仕事で使う最初の一着なら、無地のネイビーやチャコールグレーが取り入れやすいでしょう。休日にも着るなら、肩まわりを硬くしすぎない仕立ても考えられます。
ステンカラーコート|仕事にも休日にもなじみやすい

ステンカラーコートは、首の後ろ側が立ち上がり、前側は折り返して開く襟が特徴です。ボタンが表から見えない比翼仕立てが多く、装飾を抑えたすっきりとした見た目になります。
スーツの上に着ても堅くなりすぎず、ニットやスラックスにも合わせやすいデザインです。流行に左右されにくい一着を求める人にも向いています。
袖付けは、一般的なジャケットと同じセットインスリーブと、襟元から袖へ斜めに切り替わるラグランスリーブがあります。端正に見せるならセットイン、肩を楽に動かしたいならラグランが候補です。
アルスターコート・ポロコート|クラシックな存在感がある

アルスターコートは、大きな襟と浅めのVゾーン、ダブルの前合わせが印象的です。上半身にほどよいボリュームが出るため、チェスターコートより力強く見えます。

ポロコートもダブルが基本で、存在感のある襟や大きめのポケットなどが特徴です。スポーティーな由来を持ちますが、ウールやカシミヤで仕立てると品よくまとまります。
どちらもデザインそのものに個性があります。オンオフ兼用を考える場合は、手持ちのスーツだけでなく、休日のジャケットや靴との相性も確認しておきたいところです。
トレンチコート・ピーコートなど|用途に合わせて選ぶ

トレンチコートには、ベルト、肩章、雨よけなどの機能的なディテールがあります。コットン系や撥水性のある生地なら、冬だけでなく春や秋にも使いやすいでしょう。

ピーコートは、幅のある襟とダブルの前合わせが特徴です。短めの丈が多く、チェスターコートより活動的でカジュアルな印象になります。
ほかにも、立ち襟が特徴のスタンドカラーコートや、乗馬服をもとにしたフィールドコートなどがあります。店舗独自の型もあるため、希望するデザインを扱っているか予約前に確認してください。
種類ごとの違いを比べて自分に合う一着を選ぶ

種類を絞るときは、フォーマル度、着回し、丈の3点を見ると整理しやすくなります。
見た目の印象とフォーマル度で比較する
式典や重要な商談にも着るなら、装飾を抑えたチェスターコートが合わせやすいでしょう。普段の通勤が中心なら、襟元を開けても閉じても着やすいステンカラーコートも便利です。
アルスターやポロコートは、襟や前合わせに存在感があります。職場の服装が比較的自由な人や、クラシックな着こなしを楽しみたい人に向いています。
仕事と休日のどちらを優先するか決める
一着を幅広く使いたいなら、手持ちの服との組み合わせを3通りほど考えてみてください。たとえば、ビジネススーツ、ジャケットとスラックス、ニットとデニムです。
3通りとも違和感なく合わせられそうなら、出番の多いコートになります。組み合わせが仕事着だけに限られる場合は、用途を仕事専用と割り切る方法もあります。
着丈は印象と動きやすさの両方で考える
長めの丈は落ち着きや重厚感を出しやすく、防寒面でも有利です。一方、短めの丈は足さばきがよく、車や電車で移動する機会が多い人にも扱いやすいでしょう。
ただし、スーツに合わせるコートは、ジャケットの裾が外から見えない長さが必要です。数字だけで決めず、正面、横、後ろから全身のバランスを確認してください。
オーダー時に決めたい生地とサイズ

形が決まったら、生地とサイズを選びます。同じチェスターコートでも、厚手のウールと柔らかなカシミヤでは、見た目も着心地も変わります。
生地は暖かさだけでなく使い方から選ぶ
冬の仕事用なら、ウールは取り入れやすい素材です。生地の厚さや織り方によって差はありますが、耐久性と扱いやすさのバランスを取りやすいでしょう。
カシミヤは、軽さと滑らかな風合いが魅力です。ただし、摩擦や水分には配慮が必要になります。毎日の通勤用なのか、特別な日に着るのかを伝えてから選ぶと安心です。
春や秋、雨の日の着用を考えるなら、コットンや機能性素材も候補に入ります。素材名だけで決めず、実際の生地に触れて、重さやハリも確かめてください。
スーツの上に必要なゆとりを残す
コートは体に沿わせすぎると、中にジャケットを着たときに肩や胸が窮屈になります。反対に、ゆとりを取りすぎると、背中や脇に余分な生地がたまりやすくなります。
採寸の日は、普段よく着るスーツや、近い厚さのジャケットを着ていくのがおすすめです。腕を前に出す、座る、ボタンを留めるといった動きも試しておきましょう。
ダンカンでも、チェスターコートやPコート、ダッフルコートなどをオーダーできます。スーツとコートではサイズ設計が異なるため、初めて注文するときは、ジャケットの上からコート用の採寸を行います。ボタンや裏地、ステッチなども選べるので、仕事での使いやすさと好みのデザインを相談しながら決められます。「ダンカンのオーダーコート」
袖丈はジャケットが隠れる長さにする
スーツ用のコートでは、袖口からジャケットやシャツが見えない長さを基本に考えます。ジャケットとは適切な袖丈が異なるため、同じ感覚で決めないようにしてください。
腕を下ろした状態だけでなく、バッグを持ったときや腕を曲げたときも確認します。左右の腕の長さに差がある場合は、どこまで補正できるか相談しましょう。
価格・納期と注文前の確認ポイント

オーダーコートの価格は、デザイン、仕立て方、生地、丈、オプションによって変わります。店頭で表示されている最低価格だけでは、完成時の金額を判断できません。
2026年9月11日時点の公式サイトを見ると、チェスターコートの基本価格は、麻布テーラーが税込60,500円から、銀座山形屋が税込72,600円からです。テーラークラモチは税込69,800円から、ライフスタイルオーダーは税込162,000円からと案内しています。
この差だけを見て、高いか安いかは決められません。生地、縫製方法、仮縫いの有無、標準仕様に含まれる内容が異なるためです。候補を比べるときは、希望する条件をそろえて総額を確認してください。
納期にも店舗差があります。銀座山形屋は約2~3週間、ライフスタイルオーダーは8週間からと案内しています。着たい日が決まっている場合は、補正期間も考え、余裕を持って相談しましょう。
注文前には、次の点を整理しておくと話が進みやすくなります。
- 主に着る場面と季節
- 中に合わせる服装
- 希望するデザインと色
- 予算の上限
- 着用したい日
- 仮縫いや納品後の補正対応
オーダー方法には、パターンオーダー、イージーオーダー、フルオーダーなどがあります。ただし、名称や調整できる範囲は店舗によって異なります。詳しくは「オーダースーツの種類や特徴」も参考にしてください。
オーダーコートについてよくある質問

- コートだけを単品で注文できますか?
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コート単品を受け付ける店舗はあります。ただし、季節限定の商品として扱う店や、選べる型を限定している店もあります。希望する種類、生地、注文できる時期を公式サイトや店舗で確認してください。
- レディースのオーダーコートも作れますか?
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レディースのコートに対応する店もありますが、すべての店舗で注文できるとは限りません。男性用の型を調整するのか、女性用の型を用意しているのかでも仕上がりは変わります。予約前に対応範囲を確認してください。
- 春や秋に着る薄手のコートもオーダーできますか?
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コットンや薄手のウール、機能性素材などを使ったコートを注文できる店舗もあります。冬物とは受注時期が異なる場合があるため、着たい季節と用途を伝え、選べる生地を確認するとよいでしょう。
- 手持ちのコートと同じ形で作れますか?
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持ち込みデザインへの対応は店舗によって異なります。近い型から調整する場合もあれば、フルオーダーで型紙から作る場合もあります。写真だけでなく、現物を持参できるか事前に相談するとよいでしょう。
- オーダーコートは自宅で洗えますか?
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ウールやカシミヤを使ったコートは、自宅での水洗いが難しいものが一般的です。ただし、お手入れ方法は表地や裏地によって異なります。洗濯表示を確認し、購入店やクリーニング店へ相談してください。
オーダーコートは、種類が多いからこそ、名前を覚えるだけでは決めきれません。まずは着る場面を決め、手持ちの服に合わせやすい形を絞ることが大切です。そのうえで生地や丈、ゆとりを整えれば、自分の生活に合う一着が見えてきます。
初めてオーダー店を利用する人は、「初めてのオーダースーツ」で、来店前の準備や注文の流れも確認してみてください。
Grazie!

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