Ciao!
オーダーシャツを頼むとき、カフスの欄で手が止まったことはありませんか。シングル、ダブル、ラウンド、カッタウェイ……。名前が多くて、どれが何やら、となりがちです。
よくわからないまま「標準でお願いします」と答えると、既製シャツでよく見る形に落ち着きます。それも悪くないのですが、選べるのに選ばないのは少しもったいないですよね。
この記事では、オーダーシャツのカフスの種類を次の順で整理します。
- 種類を見分ける3つの軸
- 基本4種類と、角の形による印象の違い
- シーンと手元に合わせた選び方
結論:カフスの種類は3つの軸で整理すると迷わない

カフスの名前を丸暗記する必要はありません。「重ね方」「留め方」「角の形」の3つを順番に決めれば、候補は自然と1つに絞れます。
というのも、店のカタログに並ぶ名前の多くは、この3つの掛け合わせだからです。たとえば「コンバーチブルのラウンド」は、留め方がコンバーチブルで、角がラウンドという意味になります。

重ね方・留め方・角の形という3つの軸
それぞれの軸で決めることは、次のとおりです。
| 軸 | 決めること | 主な選択肢 |
|---|---|---|
| 重ね方 | 袖口を一重にするか、折り返すか | シングル/ダブル/ターンナップ |
| 留め方 | ボタンで留めるか、カフリンクスで留めるか | ボタン留め/コンバーチブル/カフリンクス専用 |
| 角の形 | 袖口の角をどう仕上げるか | ラウンド/スクエア/カッタウェイ |
カフリンクスは、袖口を留めるための装飾つきの留め具を指します。日本では「カフスボタン」と呼ばれることも多いですね。
最初の1枚で基準にしたい組み合わせ
初めてなら、「シングル×ボタン留め×ラウンド」から始めるのをおすすめします。仕事でも休日でも浮きにくく、あとで比べるときの基準になるからです。
カフリンクスも試してみたいなら、留め方をコンバーチブルに変えておく手もあります。見た目はほぼ変わらず、使い道が1つ増えます。
2着目からは、気になる軸を1つずつ動かしていけば十分でしょう。
重ね方と留め方で分かれるカフスの基本4種類


店頭でまず聞かれるのは、シングル、ダブル、コンバーチブル、ターンナップの4つです。手元の華やかさと、カフリンクスが使えるかどうかは、ここでほぼ決まります。
シングルカフス(バレルカフス)


折り返しのない一重の袖口を、ボタンで留めるタイプです。筒のような形から、バレル(樽)カフスとも呼ばれます。
出番の多さでは、4つのなかでいちばんでしょう。ただ、ボタン留め専用のものにはカフリンクスが使えません。ボタン側に、カフリンクスを通す穴がないためです。
なお、一重でもボタンがなく、両側に穴があいた「テニスカフス」という仕様もあります。こちらはカフリンクス専用です。扱いのある店は限られるので、気になる場合は事前に聞いてみてください。
ダブルカフス(フレンチカフス)


長めに作った袖口を外側に折り返し、二重にしてカフリンクスで留めます。ボタンはついていません。
手元に厚みが出るので、4種類のなかではいちばん華やかです。一般的にはフォーマル寄りとされ、結婚式やパーティーでよく選ばれます。
正直なところ、毎日の仕事着にすると、朝の着替えに手間がかかります。「ここぞ」という日のための1枚、と考えると選びやすいかもしれません。
コンバーチブルカフス


ボタンでも、カフリンクスでも留められる両用タイプです。ボタンの横に、カフリンクス用の穴がもう1つあいています。
ボタンで留めている間は、シングルカフスとほとんど見分けがつきません。普段はボタン、式の日はカフリンクス、という使い分けができます。
「カフリンクスを使うかどうか、まだ決めていない」という人には、ちょうどいい落としどころです。
ターンナップカフス(ミラノカフス)


袖口を折り返しているのに、ボタンで留めるタイプです。ダブルカフスのような立体感を、カフリンクスなしで楽しめます。
気をつけたいのは呼び方です。ミラノカフス、ターンバックカフスなど、店によって名前が違います。同じ名前で、カフリンクス留めの仕様を指している店もあるので要注意です。
注文するときは、名前より「ボタンで留めるタイプですか」と聞くほうが行き違いを防げます。
角の形とボタンの数で変わるカフスの印象と特徴


重ね方と留め方が決まったら、最後は袖口の角とボタンの数です。わずかな違いですが、丸いほどやわらかく、直線的なほどきりっと見えます。


ラウンド(小丸・大丸)
角を丸く落とした形です。丸みが小さいものを小丸、大きいものを大丸と呼びます。
小丸はくせがなく、どんなシャツにもなじみます。大丸はカーブが大きいぶん、やさしく優雅な雰囲気です。迷ったら小丸を選んでおけば、大きく外すことは少ないでしょう。
スクエア(角)
角を落とさず、直角のまま残した形です。直線がはっきり出るので、きちんとした印象になります。
ダブルカフスでは、このスクエアかラウンドのどちらかを選べる店をよく見かけます。誠実さを前に出したい日のシャツにぴったりです。
カッタウェイ(角落ち)
角を斜めに切り落とした形で、カットオフや角落ちとも呼ばれます。ラウンドと並ぶ定番です。
丸みがないぶんシャープに見えますが、スクエアほど硬くはなりません。「ラウンドだと少しやさしすぎる」と感じる人に合います。
ツーボタンとアジャスタブル
どちらもボタンが2つあるので混同しやすいのですが、役割は別物です。
ツーボタンは、ボタンが腕の方向に縦に2つ並びます。カフス自体が長くなり、手首から腕にかけてしっかりフィットします。腕が長めの人だと、バランスを取りやすい形です。
アジャスタブルは、ボタンが袖口の周りに沿って横に2つ並びます。留める位置を変えて、袖口の広さを調節するための仕様です。既製シャツでよく使われますが、手首に合わせて作るオーダーシャツなら、なくても困らないことが多いでしょう。
着用シーンと手元のバランスで決めるカフスの選び方


種類がわかったら、あとは「どこで着るか」と「自分の手元に合うか」で絞ります。好みで選んでかまいませんが、シーンごとの無難なラインは知っておいて損がありません。
ビジネス・結婚式・カジュアルのシーン別早見表
| シーン | 合わせやすいカフス | ポイント |
|---|---|---|
| 毎日の仕事 | シングル/コンバーチブル | 角はラウンドかカッタウェイが合わせやすい |
| 式典・大事な商談 | コンバーチブル/ターンナップ | 控えめに手元を引き締めたいときに |
| 結婚式・パーティー | ダブル/コンバーチブル | カフリンクスで華やかさを足す |
| 弔事 | シングル | 飾りは控えめにするのが一般的 |
| 休日 | シングル/ターンナップ | 袖をまくるなら一重が扱いやすい |
これは一般的な目安です。マナーは地域や家庭、職場によって違うので、迷ったら周りの人に合わせておくと間違いが少なくなります。
カフリンクスを使うかどうかで絞り込む
シーンで決めきれないときは、カフリンクスとの付き合い方で考えると早いです。
- 使うつもりがない:シングルかターンナップ
- たまに使ってみたい:コンバーチブル
- しっかり使いたい:ダブル
職場でカフリンクスが浮かないかどうかも、一度思い浮かべてみてください。周りに使っている人がいなければ、コンバーチブルから様子を見るのも手です。
腕時計・手首回りとのバランス
見落としがちなのが、腕時計との相性です。厚みのある時計だと、袖口が引っかかってうまく収まりません。
オーダーなら、時計をつける側の手首回りを少し広めに作れる店もあります。採寸の日に普段の時計をつけていくと、話が早く進みます。
カフスが手首に合っていれば、袖丈に少しゆとりがあっても手の甲まで落ちてきません。
オーダー時に確認したい仕様と伝え方
専門用語を覚えていかなくても大丈夫です。次の5つを伝えれば、店の人が形に落とし込んでくれます。
- 主に着るシーン(仕事用、式用など)
- カフリンクスを使うかどうか
- 普段つける腕時計の有無と大きさ
- 角の形の好み(丸い、まっすぐ、斜め)
- 芯地の硬さの好み
芯地は、生地の内側に入れて形を保つための素材です。硬めの芯地は張りのある仕上がりに、やわらかめの芯地は手首になじむ仕上がりになります。選べない店もあるので、聞いてみてください。
仕様によっては追加料金がかかる場合もあります。カフスの変更が基本価格に含まれるかどうかは、見積もりの段階で確かめておきたいところです。
まとめ:カフス選びで迷ったときの判断基準と次の一歩


カフス選びで迷ったら、次の順番に戻ってみてください。
- 重ね方:一重か、折り返すか
- 留め方:ボタンか、カフリンクスか
- 角の形:丸いか、まっすぐか、斜めか
どうしても決まらなければ、基準の組み合わせで1枚作ってみるのがおすすめです。実際に着てみると、次に変えたい軸が見えてきます。
袖口に、ひとつだけの正解はありません。あとは、あなたが着たいと思える1枚を選んでください。
オーダーの進め方そのものに不安があるなら、初めてのオーダースーツもあわせてどうぞ。
オーダーシャツのカフスに関するよくある質問


- ジャケットの袖から、カフスはどのくらい見せるものですか。
-
一般的には、ジャケットの袖口からシャツが1〜1.5cmほどのぞく長さが目安とされています。ただし、腕を下ろしたときと曲げたときでは、見え方が違うものです。採寸には普段よく着るジャケットを着ていくと、袖丈とカフスの位置を合わせてもらいやすくなります。
- カフスの幅は変えられますか。
-
店によって対応が分かれ、型ごとに幅が決まっている場合と、希望に合わせて調整できる場合があります。幅が広いほど手元の存在感が増し、狭いほど軽快に見えます。こだわりたいなら、注文前にカフス幅を指定できるかを聞いてみてください。
- カフスに刺繍は入れられますか。
-
イニシャルなどの刺繍をカフスに入れられる店があります。目立たせたくないなら生地に近い糸色を、アクセントにしたいなら反対の色を選ぶとよいでしょう。位置や書体の選択肢は店ごとに違うので、見本を見せてもらってから決めるのをおすすめします。
- ダブルカフスは、カフリンクスがないと着られませんか。
-
ボタンがついていないので、何かで留める必要があります。金属のカフリンクスに抵抗があるなら、紐やゴムを結んだ玉状の留め具も選択肢です。軽くて音がしにくく、価格も手ごろなものが多いので、最初の1組として試しやすいと思います。
- オンラインで注文する場合、カフスはどう選べばいいですか。
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デザイン一覧のイラストと説明文を見比べて選びます。とくに「カフリンクスが使えるか」の注記は見落としやすいので、よく確認してください。手首回りは自分で測ることになるため、店が案内している測り方に沿って進めるのが安全です。
袖口は、ジャケットを着るとほんの少ししか見えない場所です。それでも、腕時計を見るときや名刺を差し出すときには、思った以上に目に入ります。
次のオーダーでは、カフスの欄で「これでお願いします」と迷わず言えるといいですね。衿やボタンなど、ほかのディテールも気になってきたら、おしゃれに見えるオーダーシャツのディテールの記事も参考にしてみてください。
Grazie!





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